釣行日誌 NZ編

桜満開、そして解禁

2002/10/05(SAT)

 解禁後第一戦。どこへ行くかあれこれ迷ったが、快晴の空のもと、牧場の川へ行く。

 道々、街路樹の桜が満開であり、日本を思い起こさせる。

 いつもの場所に車を止め、釣りにくい藪の中の淵を、ニンフで釣り始める。第二投、淵の流れ込みを通過したインジケーターが横走りをする。合わせとともに30cmくらいの褐色が走り出す。けっこう小さいと思っていたが、次のジャンプで魚体の大きさに驚く。なかなかのサイズの鼻曲がりのレインボー。

 4番ロッドで苦労して取り込む。今日に限ってカメラを持っていない。にわか雨の空模様の中、名残惜しくリリース。

 次の淵で30cm級が1尾。

 いつもの小渕では出ず、必殺の長淵では、カモの妨害に遭って敢えなく道路へ戻る。

 第2ラウンドは下流に下り、羊のいる一角から入る。昨シーズン、良型のブラウンを見た長いトロ瀬をしつこく攻める。数回流したが反応がない。ダメモトで、柳の根っこぎりぎりにニンフを落とし、ずーっと流してみる。ふと、対岸の風景に気を取られて一瞬目を離したら、インジケーターもラインもみんな見えなくなっている。慌ててロッドをあおると、グゥイグイと引きがはじまり、いきなりのジャンプ。白銀色のブラウンらしくない色をした元気なブラウン。(笑)

 再度、寄せに苦しみながら取り込んだ。快晴の空の下、充実の1尾。鱒と僕と春だけがそこにあった。

 第3ラウンドは、街道沿いの橋の下から入り、すぐ上の淵で30cmのレインボー。次の淵に移動しようと歩いていると、なかなかの大きさの頭が水面を割った。ライズである。今年初めてのドライフライへチャンスである。じっくり狙って次のライズで位置を確認しようとするが、それきりライズが止まってしまった。しかたなく、その1尾は帰途相手をすることにして、いったん上流へ。

 その上流は、きわめて魅力的な淵が連続する良い区間が続いている。ドライフライのシーズンになったら面白いだろう。

 帰りみち、例の1尾の淵へ戻る。10分近く静かに目を凝らして水面を窺うが、何の変化も無い。と、突然黒い頭が水面に浮いた。流下する小さなメイフライのダンを食べているらしい。

 とっておきの、茶色ボディ茶色ハックル16番ドライフライを結び、強風の午後の日差しの中、キャストのタイミングを待つ。

 風が止み、キャスト。フライが小さすぎて着水位置が見えない。フライが落ちた辺りを凝視する。フライが落ちた辺りで波紋が広がる。一瞬のタメ、そして合わせ。いきなり電流が通じたように水中の塊が疾走し、ラインを引き出し、緊張の限界の後で空中へ踊り出す。レインボーである。

 瀬の中に泳ぎ込み、ラインを引き出しつつ抵抗しながら下流へ向かう。それまで座っていたポジションから立ち上がり、ニコニコと下流へ向かう。至福のひととき。

 カメラを持ってこなかったことが悔やまれる銀ピカのレインボー。尾ビレの張りが見事だった。

 桜が咲けば、どこもみな故郷に見えた10月。牧場の午後。


釣行日誌NZ編   目次へ

サイトマップ

ホームへ

お問い合わせ

↑ TOP