魚を掛けてから   キャッチアンドリリースの方法

 97年のニュージーランド釣行の際に入手した、「南島スポーツフィッシングガイド 1996-97」の記事と、自分の経験や人から伺った体験談などから、効果のあるキャッチアンドリリースの方法を考察しました。

 ここでは、前述の「南島スポーツフィッシングガイド 1996-97」:南島フィッシュアンドゲームカウンシル制作 の巻末にある記事を掲載し、私の考察を併記しています。

釣り場の保護: 原題 Fisheries Conservation

 スポーツフィッシングが対象とする魚類資源は、脆いものであり、規則だけではその環境を保全してゆくことはできません。

 どうか、あなたが本当に必要とする魚だけを殺すように制限して下さい。

 古いことわざである

「あなたのキャッチ(漁獲)を制限(リミット)し、あなたの漁獲リミットまで捕るべからず」

というのがお薦めする秘訣=哲学です。

 高地(山岳地)の釣り場は、過剰な漁獲により特に荒廃しやすいものです。このような環境における低い水温と限られた食物資源は、釣り上げられた魚の代わりとなる魚が育つのにとても長い時間が必要であることを意味します。

 もし、私たちみんなが少しだけ思慮深くなれば、そうした魚類資源は次の世代の子供らが楽しむまでそこに保たれるでしょう。

 とてもたくさんの釣り人たちが、わたしたちの釣り場を保全するためにキャッチアンドリリースへと転向しています。

 正しく扱われた魚は、回復するためのすばらしいチャンスを得ることができます。キャッチアンドリリースによって、魚たちが生き残るための大きなチャンスを得ることを確実にするために、次のガイドラインをしっかり守って下さい。

  1. できるだけ早く魚を取り込みましょう。ランディングまでの数分の間に、魚類の血液の中に毒物が発生・蓄積します。

  2. 魚をすばやく取り込むのが困難となる、非常に繊細なタックルを用いることは避けましょう。

    考察: とても柔らかく繊細な低番手のロッドや、7X~8Xなどの非常に細いティペットを用いることも再考の余地があると思います。これらのタックルでは、生殖能力の高い大型の魚がかかった場合、長時間のファイトを強いられますので、釣り味とのかねあいを考えつつ、なるべく余裕のあるタックルを用いて短時間でランディングできるように心がけたいと思います。

  3. できれば、魚はランディングネットを使って取り込みましょう。

    考察: 人によってはネットを使わない方が良いという意見もありますが、魚が大きい場合、あるいは管理釣り場における桟橋やボートなど水面との距離がある場合などではネットを使った方が魚に対するダメージを少なくできると思います。

  4. フックを外す時には、魚に触れることをできるだけ少なくしましょう。  魚の内蔵にダメージを与えないよう、また、エラぶたから指を遠ざけておきましょう。  もしあなたが写真を撮るために、魚を水中から出すのであれば、魚体を両手で支え、できるだけ早く水に戻しましょう。

    考察: なるべく魚に触れないようにするために、バーブレスフックの使用が効果的だと考えます。また、魚の皮膚の保護のため、魚に触れる前に手を濡らし、手のひらを冷たくする必要があります。

  5. 魚が自力で流れに戻るようになるまで、魚の頭を上流に向けて静かに支えてやりましょう

  6. 止水の場合には、やさしく魚体を支え、回復するまで水中で前後に動かしてやりましょう

    考察: 管理釣り場で楽しむ場合には、特に気を付けたいことです。

以上、キャッチアンドリリースについてまとめてみました。

1尾でも多くの魚が生き残れますように。

 お読みになって、ご意見・ご質問などありましたら、どうぞ作者まで、メールを下さい。


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