釣行日誌 故郷編
2003/10/20 徐々にボルテージは上がりつつ
中学校時代の同級生のM君からメールが届いた。昨年、関東から浜松に転勤になり、この近辺の釣り場を探り始めたとのこと。それじゃぁどこかの鱒釣り場に行こうかという話がすぐにまとまった。
が、しかし。もう1年半もフライを巻いていないし、家に保存していたマテリアルは虫に喰われたものも多い。何より久しく釣りをしていないので、どんなフライが良いのかも分からない。
それでは! ということで、川本君に電話をして、昨今の管理釣り場事情やらアタリフライやらを聞き出す。彼の話では、ビーズヘッド+メルティファイバーのシンプルなニンフが効くとのこと。メルティファイバーとは初耳のマテリアルだったので聞き直すと、ティムコから出た新しい素材らしい。さっそく買ってきて久しぶりにバイスを机にセットする。まだフライを巻けるかな?(笑)
昔買った、ランドール・カウフマンの本、Tying Nymphsを引っぱり出し、それらしいパターンを探し、なんとか巻きだす。最初の4本くらいはとても恥ずかしい出来映えだったが、やがて調子が出て、なんとかそれらしい雰囲気のニンフが出来上がってゆく。メルティファイバーの具合をコップの中に水を入れて試してみたが、なかなか魅力的な動き方をしている。これなら釣れるか?
一方的な希望的観測の高まりを背景に、最近はバルサストリッパーばかり使っていた手が、次第にボビンホルダーに馴染むようになり、簡単なニンフが量産されていく。12番のカディス・ピューパもどきやら、14番のディスコ・ミッジ(ちょと大きめ)などがでっち上げられてゆく。
『ふふ、さぁ来い! M君勝負だ!』
日の短い秋の夕暮れはいつしか深夜となり、花形満的に燃え上がる瞳の炎のそばで、フライボックスはしだいににぎやかになってゆくのであった。
03/10/20