本棚から
ベストフライフィッシング 芦沢一洋著 廣済堂出版刊
釣り関連の雑誌、書籍の出版で実績のある廣済堂出版から、昭和60年に出版され、平成8年までに14刷を数えている名著。著者は芦沢一洋さんと佐藤盛男さん。
コンパクトなサイズとイラストを多用したスタイルから、初心者向けの本と思っていましたが、実際に購入してじっくり読んでいくと、文の行間やイラストの線のわずかな表現の中に、多くの経験と洞察に基づいたエッセンスが詰まっていることに気づかされます。
本文は、キャスティングのマスター(練習の準備、芝の上で、水の上で 等)と、フィールドで実践する(実践の前に、管理釣り場へ行く、フィールドに出る)という構成になっており、まとまりのよいトピックに分かれていますので、たいへん読みやすくなっています。
また、芦沢さんのまえがきと佐藤さんのあとがき、お二人の対談、そして巻末の用語集、単位換算表など、読むところが多くて実際に役に立つ、とても熱心に創られた本です。
芦沢さんを悼みつつ、このシーズンオフは、じっくりと読み直すつもりです。
1998/09/02