本棚から
TROUT & SALMON FLIES
John Buckland 編 MITCHELL BEAZLEY 刊
東京は八重洲ブックセンターをフラフラしていて見つけたフライパターンのポケットガイド。
ほぼ実物大のフライの写真が全編に収録されており、
トラウト用のウェット(ニンフ含む)とドライ、
シートラウト・サーモン用のウェットとドライ、
その他のゲームフィッシュ(淡水および海水)用のフライ
が網羅されています。
一番おもしろいのは、パターン名称の後に、どこの国が発祥の地かが記されています。たとえば、イエローマツーカはNew Zealand、ブラックアントはUSA、 フランク・ソーヤーのフェザントテールニンフはUKという具合です。
ちなみに日本発祥のフライは、ブラックイーグル、グリーンデビル、そしてサクラマス用の名作フィエスタなどが載っています。シルバードクターはノルウェイ/デンマーク/スウェーデンとなっていますね。オーストラリア/タスマニアからはウィルソンズホッパー、ブラックスピナーなどというフライが登場しています。
大きな地球儀の上に、それぞれの国で生まれたフライをピンで止めていったら面白いでしょうね。
この本には個々のフライのマテリアルの記載はないのですが、コメントがとても参考になります。グリーンビートルというNZのフライには、
「ニュージーランドには二種のグリーンビートルが生息する:Pyronota festiva というのがその一つであり、もう一つの Chlorochiton 種よりは少し小さい」
というコメントがあります。
巻頭にはゲームフィッシュのあらまし、トラウト・チャー・グレイリング・サーモンの詳しい説明、そして魚の捕食している食物(昆虫など)、さらにフライについての記述があります。巻末には索引もついているので便利です。
ちょっと高かったのですが、思わず買ってしまった一冊です。Amazon などの海外の書店データベースで調べると最新の価格がわかると思います。