留学日誌
IELTSの受験対策(2) リスニング・リーディング
●リスニング
●テープの出だしから集中して聞く、今聞いている内容をチェックする
当たり前と言えば当たり前ですが、リスニングテストでは、今聞こえている会話が問題用紙に書いてあるたくさんの設問のどのあたりの内容なのかを聞き取らなければなりません。また、正解が頭にひらめいても、解答を書き込んでいる間にどんどんとテープの会話は進んで行きます。今この瞬間にテープがどの辺のことをしゃべっているか見失う(聴き失う)と、かなりアセリますし、3問から4問ぐらいはあっという間に聞き逃してしまうことになります。
そこで、リスニングのテープの初めから、気を抜かずに集中して聞き始めることが大事です。また、例えば、
オークランドの人口レ : 約 100 万人、レ
クライストチャーチの人口レ : 約( )万人
という設問があったとすると、オークランド、約 100 万人、クライストチャーチ という単語が聞こえた時に、素早くチェックマーク「レ」を付けて行くと、今どこの内容を話しているか聞き逃すことがなくなり、正しい答え書き込むことができます。
●設問を落ち着いて、早く、正確に読みとり、内容を予測する
実際のリスニング問題が聞こえてくる前に、30秒程度の時間が問題用紙に書かれている設問を読むために与えられます。この短い時間に、いかに正確に問題の概要と問われる内容を把握するかが決め手となります。例えば、ある人の氏名・住所・生年月日・電話番号などを聞き取るパートがあるのですが、仮に
Student ID No. | (1) |
Family Name | (2) |
First Name | Jack |
phone | (3) |
Date of Birth | |
Adress | (4) St |
という設問があれば、それぞれの空欄の中には
(1) : 数字もしくは記号、
(2) : 姓、Cameron, Sanchez, Robelt 等
(3) : 電話番号の数字
(4) : 番地、通りの名称
を書き込むことが予測できます。このような単純な設問から、難しい長い講義内容の要約文の穴埋め問題に至るまで、テープからどんな情報が流れてくるかを、問題を読んだ時点で速やかに予測することがリスニングテストの秘訣です。
●問題を注意深く、最後まで聴く
リスニングでは、会話の登場人物が心変わりしたり(笑)、前言を翻すことがけっこうありますので、最初に聞こえた答えが正しいと思っても、最後まで油断せずに聞き取って下さい。
例: 電話番号ですか?ちょっと待って下さい、えーと。電話番号は、456-5539です。それからファクスは...... あっ!すみません! 今のはファックスでした! 電話は456-5535です。
というような感じです。
●紛らわしい数字、単語に注意
私がよく間違えたのが、数字の17と70、13と30などの似通った発音のリスニングです。また、単数形と複数形の微妙な違い、Student ~ Students などです。設問によっては、必ず複数形でなければ正解を得られない場合もありますので、注意深く聴いて下さい。
●数字に慣れ親しむ
リスニングでは、住所・番地・年齢などの数字を聞き取り、素早く正確に筆記する必要があります。英語の数字表現を体に叩き込んで覚えるためのコツを大学のトリシュ講師が教えてくれました。それは、街を歩いていたり、バスを待っている時に、通りかかる自動車のナンバープレートを見て、できるだけ素早く瞬間的に口に出して数字を英語で唱えてみることです。
例えば、
53-24 が来たら、ファイブ・スリー・トゥー・フォー、
27-68 が来たら、トゥー・セブン・シックス・エイト、
と、条件反射的に言えるようになるまで何回でも練習するとリスニング・スピーキングの双方に役立つそうです。
●自分なりの速記をマスターする
リスニングのテープから流れてくる内容はとてもスピードが速く、設問の数も多いので、のんきに正確な書取をしていると時間が足りません。そこで、例えば、
Christchutch → Chch、
October → Oct、
Reserch Department → Rsch Dpt
というように、省略した書き込みをすると時間を節約できます。正確な記述は、リスニングを終えた後に問題用紙から解答用紙へ正解を書き写す時間が10分間与えられますので、その時に思い出して正確なスペルで解答することができます。10分という時間があれば余裕を持って筆写できますので、採点者に読みやすいきれいな文字で解答しましょう。
また、この時間を利用して、どっちにするか迷った問題をもう一度見直すこともできます。
●日頃から、ラジオ・テレビを聴いて訓練する
国内でも留学先でもリスニングのトレーニングはさまざまな方法で行うことが出来ます。
- ラジオの英語放送(BBC、AFN、NHK)などを毎日欠かさず聴く
毎日聴くにはこれらの番組が適していると思います。特にニュース系の番組は時事の話題にも詳しくなれるのでお勧めします。 - テレビ洋画劇場を副音声の英語で見る
これは慣れるまで少し苦痛なのですが、とにかくわからなくても我慢して聞き続けることです。二カ国語放送なのでついつい日本語音声を選びたくなるのですが、そこはぐっと我慢して半年は聞き続けましょう! 最初のうちは、Yes. とか、Oh! No! とか、Shit!!!(笑) が聞き取れれば万歳!というぐらいの気持ちだと長続きします。 - CD、テープなどの教材を使う
これはいわゆる日常会話系の教材よりも、ニュース放送のコレクションとか各国首相の演説集とか、ポーズが少なくてがんがんと速いスピードの英語がたくさん収録されているものをお勧めします。
アルク出版から、CDライブラリー27のAFNスポット・アナウンスメントという米軍のスポット広報を集めたCDが出ていますが、これなどはネイティブスピーカー(生粋のアメリカ英語!)により自然な会話が多量に聞けますので役に立ちます。最初はまったく聞き取れませんが.....(笑) また、バラエティに富んだ題材があるので飽きません。中には爆笑もののトピックもあります。
リスニングの力はとにかく毎日少しずつ、長く続けないと伸びないようです。また、一定の上達率?でじわじわと伸びるのではなく、グッと上達してはある期間横這いになり、またある時にグイッと階段状に上達していくような気がします。
●リーディング
●落ち着くこと、持ち時間のコントロール
リーディングの問題文はどれもかなり長く、専門的・学術的な単語もたくさん出てきますので、よほど速読力に優れ、語彙の豊富な人以外は持ち時間が足らないと思われます。そこで、3パートに分かれた問題について指示されている所要時間をきっちり守り、一つ一つの解答にこだわって持ち時間を使いすぎないように気を付けます。
また、時間が足りないと思ってパニックに陥ると比較的短時間で解ける問題もみすみす解くチャンスを逃してしまうことになるので落ち着いて、かつ、速やかに問題文を読みとりましょう。
●解法の手順
長い問題文をごく短時間で読み取り、続く設問に正確に答えるには、それなりのコツがあります。それは、以下のような順序で問題を解いて行くことです。
- 速やかな概要の把握:サーベイ
まず、問題文のタイトルを読む。次にイラスト・図版を見る。そして、太字で書かれている用語、各パラグラフのタイトルなどをざっと読みとる。これにより、おおよそ問題文が何について書かれた文章かが把握できます。 設問を先に読む
最初の設問を読み、なにが、どんな情報が要求されているのかを頭に記憶します。この時、設問の文中にある重要な単語、キーワードにはアンダーラインをしたり、○で囲んだりしてチェックします。
例えば、 「以下の文は本文に書かれている内容と対照して、正しいか、誤りか、それとも本文中では触れられていないか?」 という設問がなされ、It is recommended to give wine to Vietnamese.
という文が提示された場合、
It is recommended to give wine to Vietnamese.
などの単語をアンダーラインして、キーワードとして頭に入力します。
スキミング
スキミング(ざっと読む、拾い読む)は、リーディングで特に重要なテクニックです。ある単語や文がわからなくてもとにかくざーっと流して(しかし、すべての文、単語をカバーして)問題文を一読することで大まかなあらすじ、概要を把握するテクニックです。上で述べたキーワードのインプットに加え、こうして読むことにより、長い文章の中でどこに解答が書かれているのかを迅速に把握することが出来ます。スキャニング
スキャン(走査する、走り読みする)は、スキミングと似ているのですが、ある特定の単語・情報を探し出す時の読み方です。例えば、Kiwi フルーツの大規模な栽培が成功を収めたのはいつの年か?
という設問では、Kiwi fruitと、おそらく文中に登場するであろう19**という年代を表す数字に着目して、紙面をざーっとスキャンしてこれらのキーワードを眼で拾い出します。そうすれば、答えはその単語の近くに書かれているはずです。
●言い換えをすること
直接本文に書かれている単語を用いて解答する以外に、同様の単語で言い換えをする必要がある場合があります。この場合には、確実に設問の内容を理解して該当の文章を探し出し、頭を柔軟にして同意語で言い換えをします。